本記事で解決する疑問
「中谷潤人の戦績と獲得タイトルを知りたい」
「中谷のボクシングの特徴とその実力を詳しく教えて」
「中谷潤人はPFP何位?」
「中谷潤人は強い相手とやっていないのでは?」
井上尚弥vs中谷潤人の試合が話題になったけど、中谷潤人ってどんなボクサー?
ぼくも世界チャンピオンになる前までの、中谷潤人というボクサーを知りませんでした。
しかし、彼のファイトを初めて見た時から、一気にその独自のファイトスタイルの虜になります。
例えるならば、「肉食動物」
ボクサーらしくない、ボクシング。
日本ボクシングの教科書にない、戦い方をぼくらファンに見せてくれます。
中谷潤人は中学卒業後、単身アメリカに渡り、海外の強豪ボクサーとしのぎを削りボクシングの基礎を作り上げました。
そして日本でデビュー戦を行い、プロキャリアを積んで世界チャンピオンの座に上り詰めた異色のボクサー。
現在、中谷潤人はPFPランキングに名を連ねる数少ない日本人ボクサーの一人です。
“モンスター”井上尚弥に敗れはしましたが、絶対に今後日本ボクシング界を盛り上げるキーパーソンの一人。
本記事の内容
・中谷潤人の現在の戦績と獲得タイトル
・中谷潤人のボクシングの特徴とその実力|弱点と強み
・PFP最高位は6位|目標は1位を公言
・中谷潤人が戦ったバリバリの強豪たち

シュウ
- 元プロボクサー
- 元ボクシングジムトレーナー
- ボクシング歴11年
- トレーニング歴24年
現在の戦績と獲得タイトル|プロフィール
Embed from Getty Images| 中谷潤人プロフィール | |
|---|---|
| 本名 | 中谷潤人 |
| ニックネーム | Big Bang(ビッグバン) 愛の拳士 Mantis(マンティス) |
| 身長 | 173cm |
| リーチ | 176cm |
| 生年月日 | 1998年1月2日 |
| 出身地 | 三重県東員町 |
| 所属ジム | M.Tボクシングジム |
| ファイトスタイル | サウスポー(左構え) |
現在の戦績
アマチュアボクシング
16戦 14勝 2敗
プロボクシング
33戦 32勝(24KO)1敗
獲得タイトル
- WBC世界バンタム級チャンピオン
- IBF世界バンタム級チャンピオン
- WBO世界スーパーフライ級チャンピオン
- WBO世界フライ級チャンピオン
- 日本フライ級チャンピオン
- 2016年度全日本フライ級新人王
中谷潤人のボクシングの特徴とその実力|弱点と強み

特殊な構え
中谷潤人のファイトスタイルはサウスポー。
長身でリーチが長く、体格に恵まれている中谷ですが、その構えは独特です。
両足スタンスを広く広げて、自分よりも身長が低いボクサーよりも低く構えるファイトスタイル。
戦うボクサーというよりは、戦闘状態にある“獣”のような構え。
かつてのニックネーム「Mantis(カマキリ)」がしっくりきます。

弱点
中谷選手これまでダウン経験はありませんが、決して打たれ強くはありません。
なぜなら身体的な特徴として、小顔で顎が細く、首が長いから。
加えて接近戦も得意としますが、リーチが長いのでパンチとパンチの間にカウンターをもらったり、回転力があるファイター相手にはガードが間に合わずにパンチをくらうことも多々あります。
実際に下記の相手との試合では、接近戦でまともにパンチをもらい、少なからずダメージを負っています。(井上戦では左目の眼窩底を骨折)
- 矢吹正道(全日本フライ級新人王決勝戦)
- セバスチャン・エルナンデス
- 井上尚弥(WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ)
長いリーチで迫力あるフックやストレートを打ち抜く分、打ち終わりを狙われるね。
特徴|日本人らしくないボクシング
中谷は中学校卒業と同時に渡米し、アメリカでボクサーとしての基礎を作っていきます。
そして現在に至るまで、アメリカのジムでいろんな国籍・ファイトスタイルを持つ強豪たちとハードなスパーリングを行い、自らの技術と実力に磨きをかけています。
そんな彼のボクシングは、日本の教科書にはないボクシング。
中谷選手のように長身で長いリーチを持つサウスポーの選手でしたら、普通は長い距離を活かして中間距離〜長距離でジャブの差し合い、アウトボクシングをメインとするボクシングを選びます。
しかし、中谷のファイトスタイルは真逆。
長い距離からジャブ・ストレート・ロングフックを放つこともあれば、接近戦で長い腕をたたんでアッパーカットを連発したり、ねじり込むようにフックを放ったりと長距離〜近距離までオールラウンドに戦います。
パンチのひとつひとつが教科書にない打ち方で、日本のジムでは教えないパンチばかり。
体を沈み込ませて打つ連続アッパーや、相手の動きをコントロールする多彩な右パンチ。
全身のバネを使った、柔らかく、流れの中で相手を圧倒していくボクシングを展開します。
彼のボクシングを見ていると、ボクサーというよりも自然界の獰猛な肉食獣の戦いを見ている気分になるね…
強み|精神力の強さ
さらにもうひとつその強さの理由を挙げるならば精神力の強さ。とにかく気が強い選手であるということ。
試合中に相手のパンチでひるんだり、集中力を切らしたりすることなど絶対にない。
普段は温厚で物静かな青年ですが、ひとたびリングに上がったら性格は豹変します。
時折ラウンド終了後にまだ戦意があるのか?と言わんばかりに対戦相手を睨みつけ、戦意喪失するまで、完膚なきまで叩きのめす。
15歳で単身アメリカに乗り込み、幾多の壁を乗り越えてきたメンタリティが中谷潤人の土台、根っこの部分であることは間違いありません。
PFP最高位は6位|目標は1位を公言
「最終目標は、PFP1位」
全階級を通じた、ボクサーの頂点を決定するPFP(パウンド・フォー・パウンド)ランキング。
そのPFPで1位になることを最終目標として中谷選手は常々、公言しています。
王座認定団体が乱立する現在のボクシング界で、最強を証明できるPFPランキング。
アメリカを拠点としている中谷選手にとって、自然と意識するものになっていったのでしょう。
中谷潤人が戦ったバリバリの強豪たち
「中谷潤人は強い相手とやっていないのではないか?」
「なぜPFPにランクインしている?」
「中谷は過大評価されている」
という声をメディアでしばしば聞きますが、まったくそんなことはありません。
アマチュア経験がある中谷ですが、日本で4回戦デビューして…
- 新人王
- ユース王座
- 日本王座
- 世界王座
と着実にボクシングキャリアを積み、世界タイトルまでたどり着き、王座を奪取しています。
以下に日本人の強豪ボクサーとの試合動画を貼りました。
これらの試合以外でも、
- ミラン・メリンド(元IBF世界ライトフライ級王者)
- アンヘル・アコスタ(元WBO世界ライトフライ級王者)
- アンドリュー・モロニー(IBF・WBA世界スーパーフライ級王者)
- アレハンドロ・サンティアゴ(WBC世界バンタム級王者)
など、元・現王者含む数々の実力あるボクサーを撃破しています。
矢吹正道|全日本フライ級新人王決勝戦
後のWBC・IBF世界ライトフライ級チャンピオンとなる矢吹正道との一戦。
この時まだ18歳の中谷は、あどけなさが残る顔つきをしています。
ですが、元札付きのワルである矢吹の鋭い眼光を、真正面から受け止める気の強さがすでに備わっています。
試合内容は、中谷がアグレッシブにロングフックやストレートで攻め立て、矢吹がそれを強烈なカウンターで迎え撃つ展開。
まだこの頃は体が出来上がっておらず、線が細く、パンチの迫力・スピードが物足りない印象でしたが、手数と攻勢で判定勝ちをもぎ取っています。
また、矢吹の強烈な右のカウンターを何度もくらいますが、耐えるタフネスと、やられたらやり返す精神力をこの頃から発揮していますね。
未来の世界チャンピオン同士がキャリア初期に激突!
ユーリ阿久井政悟|日本フライ級ユース王座決定トーナメント決勝戦
後のWBA世界フライ級チャンピオンとなるユーリ阿久井政悟との一戦。
13戦目となるこの試合、フィジカルが強くなり、力強いフックやアッパーを打ち込む現在のファイトスタイルが完成してきている印象。
ユーリの主戦場である接近戦で、強烈なアッパーやフックの連発で打ち勝ち、のびのびと中谷潤人のボクシングを見せつけてのTKO勝利。
無類のパンチ力とタフネスを誇るユーリ阿久井をここまで圧倒するとは…。
西田凌佑|WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦
IBF世界バンタム級チャンピオン西田との統一戦。
積極果敢に序盤から迫力満点の左フック・右アッパーで攻めまくる中谷と、強靭なフィジカル、コンパクトなボディブローと左フックで対抗する西田。
全身のバネを使った中谷のコンビネーションが試合の主導権を握りました。
王座統一をかけて、二人の世界チャンピオンが激突。
西田凌佑の地味な強さ…カウンターとボディ攻撃も素晴らしかった。
井上尚弥 |WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
26年5月、東京ドームで行われた世界4団体統一タイトルマッチ。
「THE DAY」と銘打たれた、“モンスター” 井上尚弥との一戦。
日本、世界のボクシングファンが注目したこの試合ですが、予想はやはり井上尚弥の有利予想。
これまでの実績、PFP1位という異次元の存在である井上の壁は高い…というのが大方の予想で、かくいうぼくも井上尚弥が負ける姿は想像できなかった。
ですが、もし井上を倒すボクサーがいるとするならば、中谷潤人。
そう信じ、当日はPPVを購入して中谷を応援しつつ試合に見入っていました。
強靭化したフィジカルと自信に満ちた表情に、期待が湧いたけど…やはり弱点であるディフェンスの甘さとタフネスの低さが出てしまった。






